不妊症の鍼灸治療方針

• 女性が34歳未満の場合：1年間妊娠しない。
• 女性が35歳以上の場合：半年間妊娠しない。
• 女性が40歳上の場合：妊娠を希望した時。

以上の項目に該当する人は、不妊治療をお勧めします。

1. 排卵
2. 卵子が卵管内へ移動
3. 性交・射精
4. 受精
5. 受精卵が子宮へ移動
6. 着床・妊娠

が、妊娠するまでの過程になります。

不妊・・・、この過程のどこかでつまずきがあると妊娠できないので、あなたがどこでつまずいているのか？を見極めることが大切です。

女性に原因ある場合は、４１％

男性に原因のある場合は、２４％

男女共に原因のある場合は、２４％

不明な場合は、１１％

と言われています。

妊娠の過程から不妊の原因を考えてみます。

■排卵

⇒月経がない、無排卵性月経などの女性側の問題

■卵子が卵管内へ移動

⇒卵子が卵管へ移動できないなど女性側の問題

■性交・射精

⇒ED（勃起障害）や射精障害など男性側の問題

■受精

⇒卵子の状態が悪い、子宮頚管部分に異常があったり、女性の粘液状態により精子が子宮頚管を通過できないなどの女性側の問題

⇒無精子症や精子の運動が悪いなど、男性側の問題

■受精卵が子宮へ移動

⇒受精卵の状態や女性側の問題

■着床・妊娠

⇒子宮内膜症などの病気や、子宮の受け入れ状態が整わないなどの女性側の問題

実は、明らかな病気が分からないのに、妊娠できない難治性不妊が多くなっています。

不妊は、女性の問題とされてきましたが、男性が原因のことも多くありますので、ご夫婦での治療が好ましい結果につながります。

自然妊娠しても、流産や死産を繰り返す場合と、

不妊治療専門病院で、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療（不妊治療）を受けている患者さんで、着床しても、なかなか卵子が育たない場合がります。

ひとりお子さんを授かって、2人目を希望しても妊娠できない2人目不妊。

最近は、この2人目不妊の相談が、増えています。

妊娠には、女性ホルモンと言われるプロゲステロンやエストロゲンが重要とされます。

ホルモンには、妊娠の主役である性ホルモンの他に、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンなどがあります。
あなたの身体は、これらのホルモンが複雑に絡み合って、バランスをとっています。

あなたが妊娠するためには、ホルモンバランスを整えることが最優先になりますが、1つのホルモンだけを考えるとかえってバランスを崩すこともありますので、全体のホルモンバランスを整えるように鍼灸治療を施します。

また、ホルモンバランスを整える為には、自律神経を整える必要がありますが、この点も鍼灸治療は得意とするところです。

そして、何よりも、鍼灸治療的には、「冷え性」や「瘀血」と言われる、循環の悪い状態を良くすることが何よりも大切だと考えます。