膝の痛み・変形性膝関節症の鍼灸治療方針

運動不足、筋力低下が原因と考えると、ふとももの筋肉（大腿四頭筋）を鍛えるリハビリテーションとなります。

そして、老化が大きな原因ですから、悪化したら、人工関節の置換手術をします。

よくよく考えてみると、同じ歳、同じような背格好でも膝の痛みのある人とない人がいます。

• その違いは、どこにあるのでしょうか？

また、左右どちらか一方の膝から痛み始める方がほとんどで、両膝が同時に、初めから痛む場合はほとんどありません。

• どうして、老化なのに、片側の膝から摩耗してしまうのでしょうか？

それは、骨盤の歪みが大きな原因だと考えます。

骨盤が歪むことで、膝関節が歪み、そのひずみにより軟骨が過度に破壊されると考えます。

膝関節の歪みを取り除くために、膝の痛みを引き起こすおおもとである骨盤矯正をします。

そして、膝周りの筋肉のバランス、特に内側と外側の筋肉バランスが悪い方がほとんどですので、筋肉のバランスを整えていきます。

特に重要なのは、骨盤矯正をし、筋肉バランスを整えても、日常の生活で、身体の使い方によりまた歪みが生じてしまいます。

これを “身体の動かし方のクセ” と呼んでいるのですが、この “クセ” を治すようにします。

膝の痛みが片側のうちに、しっかり治療をしないで、左右のどちらかに痛みがある生活、片膝をかばう生活を続けていくうちにもう一方も痛み出し、両膝に痛みがでてしまいます。

ですから、痛み始めたときから、
しっかり “身体を変える！” 治療をすることが大切だと考えます。

身体は元気なのに、膝が痛くて歩くのが億劫になり、身体を弱くしてしまう方が非常に多くいらっしゃいます。

本当に残念でなりません。

そして、旅行など楽しいお誘いにもお断るすることになってしまいます。

近年、バスツアーなどお友達とエンジョイしている方が多いのですが、お友達が、観光地を見学している間は、バスで待っている・・・なんて、寂しい経験を患者さんからお聞きします。

言わずもがなですが・・・

• 歩ける！
• 最後まで、自分の足で歩ける！

ということは、とても素晴らしいことだと思うんです。