子ども(小児)鍼灸治療の必要性

幼児実は、昔から子供の病気に小児鍼というものは存在していました。
夜尿症疳の虫の強い子虚弱体質の子・・・など

たくさんの子供の病気に対して、鍼灸治療を求めて
おじいちゃんやおばあちゃんに連れられてやってくる・・・
というパターンが以前はほとんどだったと思います。


現代では、若い人たちを中心に、偏見なく鍼灸医学を捉える人が多くなり、30代のお母さんと一緒にメンテナンスに通うお子様も随分と多くなりました。
中には3世代4世代で来院して下さるご家庭もあります。

健康という考え方が、


■予防医学、アンチエイジングを通して、西洋医学、東洋医学、他の代替医療を統合して恩恵を得ようexclamation?~2


という時代になったことで、鍼灸医学(東洋医学)ならではのメリットを、より幅広い年齢の方に受け入れられるようになってきています。

ただ“統合”と言っても、その中身の組合せはあくまでもまだまだ
“方法論”の範疇を出ない状況があり、各クリニックや施術者により様々
になっているという現状があります。


例えば、

・中医学+西洋医学
・西洋医学+鍼灸医学(東洋医学)

・西洋医学+サプリメント
・サプリメント+アロマ

・サプリメント+アーユルヴェーダ
・・・等々。


治療の手段(武器)が多いのは良いことですが、それぞれの専門家が、
それぞれの考え方で治療を行ってしまうと、ただ単にたくさんの
治療法(手段)の寄せ集めにすぎなくなってしまいがちです。


真の統合とは

■各手段を統合する土台の考え方や方針であること ?????????i?V?????j
は言うまでもありません。


さて、私どもが、臨床の現場でよく目にするのが、こういった“真の統合”がないままの
ハイブリッド型の治療法を調べて実践しているご両親に連れられてくる子供たちの現状です。

 


まず、私自身(金井朝子)も幼い頃から思春期に体験した苦い思い出から、
土台になる哲学の必要性を感じています。

1つ確実に言えることは、


■不快な症状や病気は、身体からのメッセージexclamation


であり、意識をも含めた成長と進化のプロセスの一つではないか・・・ということです。


特にここでお伝えする“小児”“子供”という社会的立場が弱い存在に症状や
病気が出たときには、その家族や関係者にとって、大きな学びになるチャンス!!
とも受け取れることなのです。

連れて来院してくる大人(ご両親)にベースの哲学や治療方針の一貫性がないまま、
ハイブリッド型治療を受けていると、受け手の子供が一番混乱してくるのかもしれません。

患者さんも慣れてくると、風邪膀胱炎など、運動器系の不都合以外の症状でも
子供を連れて来院します。
これは、外見からは捉え難い

“内側の考え方”

“身体の捉え方”

として、
ご両親(大人)側に新しい視点が育った結果の行動ではないかと捉えています。

もしかしたら、「新しい視点・・・」というより


■大事なことを忘れていた、もしくは教わっていなかったexclamation&question?????????`?i?????????j


だけかもしれません。

実際は、長年

・人間を機械構造のように捉える・・・

とか
・細菌やウイルスという外敵を抗生剤等々で攻撃する・・・

という考え方や視点に慣らされてきているので、習慣を変えるには、時間と繰り返し反復の体験が必要です。
 


子ども(小児)治療の必要性の1つとしては、何か起きてしまった症状や病気と対峙しながら、
考え方や捉え方の修正、それに伴う行動を取ることをサポートすることだと考えます。


もう一つは、盲点に挙げましたメンテナンスの考え方です。


・ 何か症状や病気が現れた時には、「受け止め方の視点を・・・」
・ よりよい状態を保ち、リスクを減らすメンテナンス 

・ 内的アプローチ→考え方、捉え方(養生etc)を整理する。
・ 外的アプローチ→それに伴った行動をし、新しい習慣づけ。
          後天の氣を養う、積極的養生(学習免疫)。


自然界では、それぞれの生き物が、それぞれの時間軸の中で、
独自の育ち方をしています。青虫を例に取ると、まだ柔らかい葉しか食べられない幼虫の時期、
この時期にしかない細胞、光に特別に敏感に反応する細胞を持っていたりするそうです。
木の枝の先端で光が一番当たるところへ行って柔らかな新芽を食べられるように・・・です。
固い葉も食べられるようになり、大きく育ってくると、この細胞は、姿を消してしまうと言いますから、生命の神秘には驚かされます。 


さて、鍼灸医学(東洋医学)は、『先天の氣』『後天の氣』という言葉で、昔から言われている概念があります。

● 先天の氣

これは、先祖代々受け継がれている氣です。つまり先祖、両親から受け継がれている氣と言えます。
このメンテナンスの必要性から視てみると、先天の氣が近代非常に弱っていると感じています。

子ども私たちは、両親の氣を受けて生まれてきます。その両親がたくさんの要因で、弱っているように感じてならないのです。
まずは、近年は父親の精子に異常があることも問題になっています。
正常な働きのある精子が少なくなり、中には奇形の精子もあります。
数字的には、


■20歳代の30人に1人しか自然受精できるだけの精子数もない、質も悪い???????i?????j?????[???i???j


という世界保健機構(WHO)の報告があります。
また、姿、形は正常でもエネルギー的に弱ってきている感じを臨床の現場ではヒシヒシと感じます。

その傾向は、母親の卵子も同様です。その弱っている精子と卵子によって、
どうにか受精ができたら、今度は環境悪化した子宮で10月10日育まれることになります。
具体的には、羊水の変化、つまり羊水が非常に汚染されているという報告が多数あります。
この原因も複合的なものだと思われますが、有害化学物質、
特に環境ホルモン類の影響が危惧されています。環境ホルモンが羊水やへその緒から
検出されたニュースを覚えていらっしゃる方も多いと思います。
つまり、生まれてくる前から病因(病気の原因)をたくさん抱えてくる・・・というのが現状と言えそうです。

 


● 後天の氣

後天的に(生まれてから)養っていく氣です。つまり生活習慣や飲食等々の生活、活動の中から作り出されていく氣と言えます。

現在の子供たちは、生まれてきてからは、人工乳や汚染された空気や水にさらされることになります。そしてシャンプーやボディーソープ、おしりふきに至るまで、ありとあらゆるところに危険が隠されています。現在の子供たちは、そんな有害化学物質に包まれながら成長していくわけです。そして、農薬やポストハーベスト等々に汚染された離乳食が始まります。

こんな子供たちの取り巻く環境悪化の現状、そして子供たちの身体の異変についてはお気づきでしょうか?


代表的なものに、生まれながらのアトピー性皮膚炎喘息花粉症をはじめとするアレルギー性疾患があり、多動性障害注意欠損症等々・・・。
また、小児ガンや子供の心の問題、難病奇病も多くなっています。

鍼灸医学(東洋医学)は、年齢、性別、人種に関係なく“生きているもの”を全て対象にアプローチ、調整できるところが魅力の1つです。
子供のメンテナンスケアの考え方も、基本は大人と一緒ですが、先ほどの青虫の例のように、人間の子供にも特別な時期がたくさん存在しています。
だからこそ、メンテナンスケアが必要だと考えています。

 


さて、子供の成長の過程で、大切な時期として、今回は、まず形として見やすい、背骨の前後湾の作られ方を解説していきます。
人間は、哺乳類では類を見ないほど、成人と同じ状態(身体)で生まれてきません。


未発達で生まれてきてしまうのです。4足歩行の哺乳類は、
生まれてすぐに立って歩くのに対して人間は約10ヶ月〜10数ヶ月も直立(2足)歩行ができません。
背骨の形状は、首で前湾、胸で後湾、そして腰で前湾するという前後湾をすることにより、直立歩行が可能になります。しかし、赤ちゃんは背骨がCの字に後湾している状態で生まれてきます。

これは、4足歩行の哺乳類の形状になります。サルもこの前後湾が少なく、Cの字に近いため、直立歩行はできますが、膝が曲がってしまい安定して直立歩行することができません。

人間の場合は、大体、7歳前後でこの背骨の前後湾ができあがります。この時期までに、背中の筋肉の過緊張等々の負担を取り除き、この背骨の前後湾の形成の手助けをすることは様々なリスク回避の基本となってきます。
理想的な背骨の形成は、一生の宝となるのではないでしょうか?

sebone_illust.gif※注
a)出生時、
b)約5ヶ月、
c)約13ヶ月、
d)約生後3年目、
e)約8年目、
f)約10年目
で成人と同じになる


↑↓画像をクリックすると拡大します

sebone_illust_2.gif

※理想的な背骨のバランス



・ 背中の筋肉が過緊張している子供は、現代では非常に多く見られます。こういった状態が長く続けば、やがて肩こり腰痛はもとより、現代病とも言える胃腸障害視力低下等にもつながります。

・ 裸眼視力1.0未満の子どもは、平成12年の幼稚園生ではなんと28.7%で過去最高、うち裸眼視力0.3未満の子どもは0.5%でした。同平成12年の小学生では裸眼視力1.0未満は25.3%、0.3未満は5.5%というデータがあります。この視力低下も私達の取り巻く環境を表している現象のように思えてなりません。


また、「学校病」にまで特定されたアトピー性皮膚炎の子供たちは、皮膚が裂けてしまうため、関節を曲げ伸ばしすることが困難になることもしばしばあります・・・。せめて経絡を整え、過緊張を取り、深く熟睡するだけでも、骨格の成長を助けるになると思います。

形態として見やすい、背骨の成長、前後湾の形成は、生活習慣のクセとともに、骨盤の歪みやそこから付随して、膝、股関節の歪み(O脚、X脚等々)、顎関節の歪みやかみ合わせの異常等々へと広がっていくリスクを高めます。

先天の氣は、両親やそこまで育まれる間の環境からの影響を受け取るものだとすると、後天の氣は、ご両親やサポートしていく医療者とともに、練り上げ、養い、育むことができるものだと受け取ることができます。
風邪等を代表とする日常の不快症状は、子供の成長期に欠かせない

 
■学習免疫を高めるチャンス???????????[???i?????????j
 
でもあります。
速やかに症状を取り除くことも大切ですが、取り除く手段として、どの医療手段を選ぶのか?

により、後々のチャンスにもリスクにもなるかもしれません。

現代の子供たちを取り巻く環境の変化で、負の遺産も同時に背負った結果、臨床の現場では、急激に、異変が起きています。
核家族、親の労働のタイムスケジュールで、解熱剤で熱だけ下げて、登園、登校させる現状の中、身体からのメッセージを受け取り、少しの間付き合う時間や、その為の手段こそ、積極的養生のはじまりではないかと痛感します。
その人(子供)の自然治癒力をうまく引き出す治療で治癒した後は、内面的自信になり、身体もスッキリし、身も心も一段レベルアップしたような状態になります。

今から子供を授かろう???n?[?gexclamation?~2????????

とする方へは、ベストな状態で「先天の氣」を生まれてくる子供さんへプレゼントするには、
何ができるのか?
または何を避けるべきなのか?
・・・是非お考え下さい。
 


■隠れアレルギー


もう一つ、臨床の現場で最近多いやっかいなものをご紹介しておきます。

喘息アトピー性皮膚炎花粉症などは外向性で他からみて解りやすいタイプのアレルギーです。
が、他からみて解りにくいタイプのアレルギーがあります。

これを“隠れアレルギー”と呼んでいます。

「隠れアレルギー」の西洋医学的診断は難しい点が多くあります。

 
アレルギーの西洋医学的検査には、いくつかあり、「はっきり型アレルギー」つまり即時型のアレルギーは良く鑑別診断ができます。
 
しかし「隠れアレルギー」は判断が難しいようです。
内攻していくタイプなので、本人も周りもまさか「隠れアレルギー」だとは思わない点が益々やっかいになります。


昔でいう

疳の虫の強い子ども
イライラする子ども
多動的な傾向の子ども
等々のあるお子さんは、「隠れアレルギー」を疑ってみる必要があるかもしれません。