なぜ、今、私たちは、治療の選び方が大切になっているのかを考えてみましょう
まず、マズローの「欲求の五段階説」にのっとって、少し全体から考えてみましょう。
マズローはアメリカの心理学者で、「欲求の五段階説」とは、
人間の欲求は,5段階のピラミッドのようになっていて,底辺から始まって、
1段階目の欲求が満たされると,1段階上の欲求を志す・・・というものです。

現在の日本は、マズローの言うところの安全の欲求が充分に満たされ、
各人それぞれが、ちょっとだけ豊かさを味わえる世の中になったのかな・・・
とうれしく感じるこの頃。
というのも今日を生き抜くことに精一杯の日々だったら、
こんな欲求は雑務に押しつぶされてしまうでしょうから・・・。
マズローの「欲求の五段階説」に当てはめて治療方法を考えてみましょう。
(1)『生存の欲求』
つまり、海でおぼれた人をイメージして話を進めてみますと・・・、海でおぼれて最初に求めるのは呼吸!!ちょっと乱暴な例えですが、とりあえず生きている!というレベル。
(2)『安全の欲求』
おぼれた人が呼吸の確保ができたら、次は陸地に上りたいと思うでしょう。
(違う例えで、骨折の救急医療を考えてみましょう。戦争中の救急では、ちょっと曲がってもいいから骨はつなげてギブスを付けて欲しい!レベル。)
(3)『社会参加の欲求』
おぼれた人が陸に上がれたら、人並みに屋根のあるところに住みたいと思うでしょう。
(骨折時の例えでは、見た目も曲がらず、骨をキチッとつなげてほしい!レベル。)
(4)『自我の欲求』
自分らしい暮らしがしたい・・・とステップアップの段階を踏んでいくようです。
(骨折時の例えでは、見栄えをもっとよくしたい!その後の生活もエンジョイしたい!レベル)
(5)『自己実現の欲求』
もっとも高次のレベルとされています。おぼれた人が衣食住に充分に満たされたら、自分が生を受けた意味を考え始めるかもしれません・・・。
経営感覚で生きる!ということにつながるかもしれません。
また、人間として地球環境や後世代のことまで考えるようになることでしょうか?
簡単にマズローの「欲求の五段階説」を解説してみました。
もちろん今は、戦時中とは違うのですから、
「とりあえず、命は助かったのだから良かったでしょ?」
というだけでは、もう古いのではないでしょうか?
ちょっと、リアルでギョッとされたかもしれませんが、0歳〜100歳くらいまでの4世代の方々と臨床の中で出会わせて頂いている中で、明治、大正、昭和、平成生まれ・・・と診させて頂き、その時代の医療手段(技術)の流行や方針でかかった患者側の人生に、その後長い間、色濃い影響を残す現場を多数見てきたからこそ、言える事実なのです。
