これまでの治療の問題点

● これまでの治療の問題点と現状の解説

まず、身体は自分が思っている以上に色々なことを知っており、シビアに反応をしているのですが、これら微小な信号をキャッチできる手段が現代科学では少ないことが問題点のベースに横たわっています。

現代医療は、以下の流れを組み込んで成り立っています。
Dr
1.検査

2.診断、告知

3. 治療

4. 手術後、投薬後、また告知後のケア


1. 検査

検査も昔に比べてだんだん進化しているようです。患者さん側のニーズもあり、生検→レントゲン→血液検査→尿→唾液→呼気等々と身体への負担が少ない方法も導入されつつあります。
ただし、確定診断をするための検査ですから、目に見える状態、形態としての何かを探さなくてはなりません。ですから、最終的には、検査自体で身体がダメージを受けることは事実だと思います。確定されるまで定期的な経過観察も含め検査は続きますので、長期に渡ると、何のための検査なのか分からなくなり、毎年の人間ドックでさえ病気が見つからないかドキドキしてしまう・・とうマイナス発見手段となりやすいのです。


2. 治療

西洋医学の場合、治療手段に何を持っているのか・・・?という点をよく整理されたらいいと思います。
・ 投薬(点滴も含む)
・ 外科的処置
を手段に持っていると思います。よく○○の名医と呼ばれる先生方は、外科的技法の名手であったりしますので、患者さん側でよく整理されたらよろしいかと思います。
投薬のほんの一面として、一口に言う“作用”の裏側に副反応の問題として、細菌感染の対処法として使用される抗生剤があります。この抗生剤の乱用によるMRSAをはじめとする薬剤耐性菌が出現し、また新しい世代の抗生剤が開発使用され、新しい薬剤耐性菌が出現する・・・という追いかけごっこがあります。
また、細菌には効くが、同時に腸内細菌のバランスを著しく悪化させ、今度はそのバランスの変化からくる次に症状の出現へと、悪循環を作ってしまいます。これも作用、副作用の一例です。


学閥によってかなり違うようですが、診断に基づいた結果での治療手段や取り組み方は、過去誰かの仮説(イメージ)の上に検証され、臨床結果を得、また、その反応で仮説をたて検証し・・・。そして出来上がったマニュアルは、良い点も多々ありますが、身体がこのマニュアルについてきている場合は、そこそこの成果を挙げられます。ただし、鍼灸医学上で、私たちは「身体の拒否権」から身体を診ていくクセがついているので、医療者側の対応のよさよりも身体の自動調節機能の柔軟さが勝って、どうにか成り立っているようにも感じるのです。


3. 手術後、投薬後、そして告知後のケア

例として、アトピー性皮膚炎のステロイド投薬後については、前項で少し述べましたが、患者側の理解不足、医療者側の説明不足もあいまって、お互いのすり合わせ不足やどうなるための処置なのか、その目標と、その為の効率的な時間の共有不足が横たわっています。
また、ガンの告知など、ご本人、ご家族の社会的ポジションを考慮したカウンセリングの質や説明は、たいへん遅れが目立つ箇所であり、患者さんやご家族側の心身のダメージの大きいところと痛感せざるを得ない状況だと思います。


● これまでの治療の問題点

まとめ

1. 形態がみえてからの治療で、犠牲が大きい

2. 形態がみえてからの治療で、選択手段が少ない

3. 検査技術の野蛮さと進化

4. 検査データから読み取れる深さ、広さの欠如

5. 小児期治療は、すき間の年齢


● まとめ
1.形態がみえてからの治療で、犠牲が大きい

手術現在の医療システムでは、不快な症状が出現してから、または病気になってから治療する!となってしまいます。病気という形態がみえてからの治療では、患者さんが被る犠牲が大きいと思います。
例えば、肝臓の病気の場合、血液検査のγ―GTPが高値で、GOT、GPTが基準値内の場合に、肝臓に負担の掛かる生活習慣を変えるような指導なり、治療をするとよいと思うのです。しかし、脂肪肝や肝硬変、肝ガンといった器質的変化が出てから治療するというケースが多いように思います。肝硬変になってから・・・、肝ガンになってから・・・というと犠牲が大きいのは容易にイメージできると思うのですが・・・。

不快な症状や病気は、機械の故障のように、どこかが構造的故障をしていると考えます。ですから、故障部位を探し、修理していきます。つまり、故障箇所がはっきりしている・・・、例えば、骨折している等々の局所的で構造的な病気の治療を得意とするところです。しかし、ガンをはじめアレルギー性疾患や難病奇病と言われる構造的な故障箇所が特定できない病気が多くあります。
また、細菌やウイルスのような外敵をみつけます。感染症との闘いは、外敵を見つけて駆除するという方法です。代表的な薬として、抗生物質があります。西洋医学の大きな貢献の1つと言えるかもしれません。これは顕微鏡の発見進歩により、細菌性の病気の原因が判明し、抗生物質の出現により細菌感染の治療は大きく進歩しました。しかし、薬剤耐性菌等々の新たな問題も出現していますので、新たな視点、賢い治療方法の選択が望まれています。
また、AIDSやSARSのような新種のウイルスも猛威を奮っていて大流行の兆しがあり、外敵駆除という方法の限界が浮き彫りになっている現状です。

2. 形態がみえてからの治療で、選択手段が少ない

前項と同じように、病気になってからだと治療の選択も小さくなります。例えば、先ほどの肝ガンの場合は、ガンの進行度によって治療方法は変わりますが、第1選択は手術が多いと思います。手術や抗がん剤等々の身体の犠牲が大きい治療方法を選択しなければならなくなり、尚且つ他の方法では間に合わない場合もあります。マズローの五段階説でいうところの「生存の欲求」、つまり、溺れている人は呼吸するという選択以外にないのと同じです。しかし、器質的変化を伴う前の“目に見えない”変化のうちに対応すると治療や養生の選択はたくさん考えられます。

3. 検査技術の野蛮さと進化

西洋医学の発展貢献の1つに検査技術があると思います。検査機械が未発達だった時代は、医療者の経験技術に頼るところが多く、診断がまちまちであったと思います。しかし、検査機械の開発進歩により、医療者の個人差が無くなりつつあることは大きなメリットの1つと言えるかもしれません。しかし、現在の医療システムでは、身体に過度の負担を強いる検査もたくさんあります。
Yomiuri on-line(2/19)の記事を引用してみましょう。

がん患者3・2%は診断被ばくが原因

国内でがんにかかる人の3・2%は、医療機関での放射線診断による被ばくが原因の発がんと推定されることが、英・オックスフォード大グループが行った初の国際的な研究で明らかになった。
調査が行われた英米など15か国の中でも最も高かった。CT(コンピューター断層撮影法)装置の普及などが背景とみられ、検査のあり方を巡り波紋を広げそうだ。この研究は英国の医学誌「ランセット」で報告された。
研究は、各国のエックス線、CTなど放射線検査の頻度や、検査による被ばく量、さらに年齢、性別、臓器ごとに示した放射線の被ばく量と発がん率の関係についてのデータなどを基に、検査に伴う75歳までの発がん者数を推定した。日本は年間7587件で、がん発症者の3・2%としている。日本以外では、英国、ポーランドがともに0・6%で最も低く、米国0・9%、最も高いクロアチアでも1・8%だった。
日本は、1000人あたりの年間検査回数が最多の1477回で、15か国の平均の1・8倍。発がん率は平均の2・7倍で、1回の検査での被ばく量が他国より高いことがうかがえる。

このニュースにありますレントゲン被爆については賛否両論あります。が、その他にも検査のための内視鏡で事故があったり、昔は造影剤の事故が多数ありました。今でも内視鏡の事故等々は起きています。このように、検査にもデメリットがあります。検査の有用性を考えるときには、その検査から得られるメリットと検査しなかったときのデメリットを計りにかけて決める事が大切ですが、昔からなんとなくしている検査もたくさんあるようです。例えば、腰痛の患者さんに単純レントゲン検査で異常所見がないのに、MRIやCT検査を「念のため・・・」撮影したり、1ヶ月間に2ヶ所の病院で同じ部位のレントゲン撮影をしたり・・・と検査のリスクと対費用効果があまり言われません。例えば、血液採取もあまり気持ちの良いものではありませんよね。できる限り少なくしたいものですが、「医療報酬制度」上、何回かに分けて検査する必要があったり、私達ユーザーである患者さんには、あまり知られていないこともあります。賢い検査が必要ですね。

4. 検査データから読み取れる深さ、広さの欠如

単純レントゲン検査の読影(レントゲンを読み取ること)も医師の力量によるところが大きいのですが、MRIやCTになるともっと経験と勉強が必要になると聞いております。
血液検査は、基準値が決まっており、誰が診断しても同じようになる検査のようですが、落とし穴があります。
血液検査の基準値の問題があります。
※ 血液検査の基準値の決め方
・ 基準値とは何か?
基準値というのは、健常人(健康な人)の平均値です。日本人間ドック学会は、健常人を次に条件を満たす人と決めています。

  (1)今までに大きな病気(脳血栓、心筋梗塞、高血圧、糖尿病、肝炎など)にかかったことのない人

  (2)タバコをあまり吸わない人(1日20本まで)

  (3)飲酒する場合、週6回以内の人

  (4)血圧があまり高くない人(50歳以上で最高血圧150以下、最低血圧90以下)

  (5)検査値が異常でない人

・ 基準値をどのようにして決めるか?
基準値=平均値(m)±2SD(偏差値)
という計算式で決めています。簡単に言うと、健常人の95%の人が入る値です。
  
  つまり、血液検査の基準値は、平均値と言えそうです。人は個々人によって遺伝や環境、生活習慣等々の条件が異なりますので、この基準値の範囲内にいるから大丈夫とは言えないようです。もちろん基準値から大きく外れている場合は困りますが・・・。人それぞれの条件を考慮しながら血液検査結果を読み取る必要があります。現状はいかがでしょうか?
  さて、人それぞれの条件を考えて血液検査結果を見たら、次は“質”の問題が出てきます。例えば、赤血球数が少ないと「貧血」等々が疑われますが、赤血球数が基準値内であっても赤血球の活性度(元気度)が低かったらどうでしょうか? 
そんな“質”まで考慮する必要がありますので、基準値に入っている!基準値から外れているだけで一喜一憂しないようにしたいものです。(基準値内に入るのがベターなのは当然ですし、基準値を外れたら医療介入が必要な場合が多いのも当然です。)
 
  また、病気を見つける医療ではなく、病気にならないようにする医療、予防医学、アンチエイジングの立場では、血液検査は1回だけでなく、定期的な経過観察の方が重要です。これはポイントなのでまとめます。

(1) 去年よりも検査値がどうなっているのか?一昨年よりは?という経過を診る!

(2) 来年はどんな身体(健康)になりたいのか?そのための基準として検査値目標設定をする!
  
  血液検査等々の科学的データは、現在の立ち位置を知り、これからどうなりたいのか?に焦点をあてた目標設定をするための目安にしましょう!!

5. 小児期治療は、すき間の年齢

昔から鍼灸医学(東洋医学)には、小児鍼と呼ばれるほど、小児の治療が盛んに行われていました。「疳(かん)の虫」やおねしょ(夜尿症)の治療が功を奏すと言われています。しかし、20年前、いえ10年前の子供と今の子供の身体は大きく変わっているようです。また、昔から「おばあちゃんの知恵」のような子育て方法が通用しないような環境になっています。

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